職業訓練指導員とは?メリット・資格の取得方法・難易度など紹介

ハローワークで仕事や資格を案内や指導してくれる人をよく見かけますが、あの仕事には資格が必要であることを知っていましたか?

「職業訓練指導員」という資格を取得すれば、指導員として働くことができます。

そんな職業訓練指導員になるための、資格取得方法や難易度、さらに資格取得のメリットをご紹介します。

人の役に立つ仕事がしたいという方は、ぜひ参考にしてください。

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職業訓練指導員とは?

区分 国家資格
カテゴリ ビジネス
受験資格 実務経験
(学歴・訓練歴により異なる)
試験日程 都道府県により異なる
試験方法 学科試験・実技試験
試験会場 全国各地
受験料 学科試験:3,100円
実技試験:15,800円
登録・更新 合格後に要登録
難易度 2.5
おすすめな人 主婦 社会人

職業訓練指導員は、ハローワークや民間の認定職業訓練施設などで、求職者や学卒者、スキルアップをしたい方に、求める職業の知識や技が取得できるよう支援や指導をする仕事です。

公的な施設や機関で、専門性の高い技術や知識を指導していく仕事なので、国家資格である「職業訓練指導免許」が必要になります。

この資格を取得し、各施設の採用試験に合格して初めて職業訓練指導員になることができます。

  • 公共職業訓練や求職者支援訓練といったハロートレーニング
  • 一人一人に合わせた職業能力の開発を行うキャリアコンサルティング
  • 職業訓練のカリキュラムやセミナーの開講

など、個人のスキルアップを各方面から手助けできる非常にやりがいのある仕事です。

職業訓練指導員が実際に働く就職先は、ハローワークなどの公共職業訓練施設や民間の職業訓練施設の他にも、障がい者職業能力開発校や、職業法務省の矯正施設などもあります。

法務省の矯正施設とは、刑務所や少年刑務所、拘置所をさし、収容者に対して職業訓練や作業教育を行います。

この場合指導員の立場は国家公務員となります。

職業訓練指導員を取得するメリットは?

年収が高い

職業訓練指導員は景気などの影響も受けにくいため、民間企業の平均年収より高い傾向にあり、平均年収は501万円と言われています。

そのため民間企業よりも年収が高く、安定した収入を見込めることは最大のメリットとも言えるでしょう。

キャリアチェンジに活かせる

勤務先には公共職業訓練移設といった公的施設での募集もありますので、地方公務員になれる場合もあります。

職業訓練指導員の免許さえ取ってしまえば、募集があった時、すぐに応募ができるので、公務員を目指していた方にとってはとても魅力的な資格とも言えるのではないでしょうか。

たとえ公務員の募集が無い時期であっても、民間企業の人材開発に関係する仕事なども多くあります。

今までは現場での仕事をしていた人が、現場をよりよくするために個々の能力を伸ばすサポート側で現場を支えるといった、得意をいかしたキャリアチェンジに挑戦もできます。

チャレンジしやすい

免許取得には、幾つか習得方法がありますので、自分のキャリアにあった方法で免許の取得が可能です。

必ずしも大卒でなければならないなどといったこともありませんので、挑戦しやすい資格でしょう。

職業訓練指導員の取得方法は?

職業訓練指導員免許を取得するためには3つの方法があります。

  1. 職業訓練指導員試験
  2. 職業訓練指導員講習(48時間講習)
  3. 指定された学歴・資格の取得

学歴やキャリアによっては、一部免除になる部分もありますので、詳しく見ていきましょう。

職業訓練指導員試験の合格

職業訓練指導員試験は各都道府県で実施されます。

受験資格としては、

  • 大学や短大、高専で免許職種に関する学科を卒業した実務経験者
  • 高校または中学校卒業した実務経験者
  • 技能検定2級合格者
  • 指導員訓練・職業訓練を修了した実務経験者

などになります。

各学校の卒業後の実務経験については必要な年数がそれぞれ異なりますので、応募の際はよく確認してからにしましょう。

受験資格がない場合でも、ハロートレーニングを活用し職業訓練を受けた上で挑戦も可能です。

少し時間はかかりますが、資格試験に合格し各職場への採用が決まれば、同じような境遇の方に、自分の経験をいかして求職者へ適切なアドバイスができるのではないでしょうか。

職業訓練指導員講習(48時間講習)の受講

職業訓練指導員講習とは、厚生労働大臣が指定する講習で、各都道府県の職業能力開発協会で受講ができます。

講習を受講するためには、技能検定1級合格者、大学などで免許職種に関する学科を履修し、かつ一定水準以上の実務経験が必要になります。

講習は6日間(計48時間)行われますので、在職中の方は仕事の調整等が必要になります。

職場へ相談の上受講を決めましょう。

また、現住所以外の都道府県でも受講が可能ですので、通いやすい受講先を選び自分にとって負担の少ない場所を選ぶことをおすすめします。

指定された学歴・資格の取得

  • 職業能力開発総合大学校の長期課程の指導員訓練を修了した人
  • 大学などで免許職種に関する科目を履修し、高等学校の教員の普通免許状を所持している人

が対象になります。

この高等学校教員普通免許の免許職種として認められているのは、下記の免許に限りますので、自分の持つ免許が該当しているのかあらかじめ確認しておきましょう。

看護、看護実習、家庭、家庭実習、情報、情報実習、農業、農業実習、工業、工業実習、商業、商業実習、水産、水産実習、福祉、福祉実習、このいずれかの教科になります。

普通科目の教員免許は該当しないので、間違えのないようにしましょう。

職業訓練指導員の難易度は?

試験方法は、学科試験と実技試験で構成されています。

学科試験は、職種別の関連学科(系基礎科・選考学科)と全職種共通の「指導方法」となり、実技試験は、職種ごとに異なります。

過去問や問題集はなく、指導の理論とテキストで勉強をしなければなりませんが、合格ラインは6割以上なので、比較的取得しやすい資格でしょう。

ですが、試験は各都道府県によって開催されるため、難易度も都道府県ごとに差があります。

職業訓練指導員としての専門知識が必要になりますので、職種によっては合格率の低い職種もあります。

得意なことだからといって、筆記試験を甘く見ずに、きちんと勉強しましょう。

職業訓練指導員はこんな人におすすめ!

職業訓練指導員は、年齢も性別も様々な訓練生を相手に指導していく立場ですので、コミュニケーション能力の高い方や、人に教えることが好きな方にぴったりな職業でしょう。

指導する訓練生の中には、やる気のある方もいれば、そうでない方もいますので、思い通りに進まず苦労する場面もあるかもしれません。

しかし、自分の指導によって訓練生が成長していく姿を見ていくのはとても誇らしく、やりがいがあります。

また、安定した収入が見込める職業なので、景気に左右されずプライベートも充実させることができるのはとても魅力です。

自分の得意なことや好きなことを存分に発揮し、地域の社会貢献へつなげたいと思う方にはおすすめです。

まとめ

職業訓練指導員は、個人の様々な問題を直接サポートができるやりがいのある仕事です。

すぐに受験が難しい場合でも、いくつか取得方法がある資格ですので、諦めずに挑戦してみてください。

好きなことや得意なことを活かして社会貢献を目指したい方は、ぜひ職業訓練指導員免許の取得を目指してみてはいかがでしょうか。