ピープル大学とは?取れる学位・カリキュラム・入学試験・費用など紹介

学び情報

大学などの教育機関がオンライン講義を導入し、自宅に居ながら世界中に留学できるようになりました。

世界的に有名なスクールもオンライン講義を提供し、リーズナブルで高いレベルの教育を受けることができます。

そんな中、世界で初めて無料のオンライン大学を開校したことで注目を集めているのが、University of the people(ピープル大学)。

ここでは、ピープル大学について詳しく解説します。

ピープル大学とは?

University of the people(ピープル大学)は、2009年1月にユダヤ系イスラエル人起業家のShai Reshef(シャイ・レシェフ)によって創立されました。

貧困や政治的問題、家庭問題によって進学を諦めている学生にも高等教育の機会を与えるべく、授業料無料で高いレベルの学位授与教育プログラムを提供しています。

アメリカ教育省からオンライン大学として認定

授業は全てオンラインで実施され、世界中のどこからでもインターネット環境があれば入学が可能です。

実際に約200の国と地域から5,000人以上の学生が学んでおり、オンラインで授業を受けています。

ピープル大学は、アメリカ教育省からオンライン大学として認定されているほか、高等教育認定評議会からも認証を受けていて、高いレベルの教育を提供していると評判です。

学生同士の議論や評価が中心

通常、アメリカの大学に留学する場合、航空券費用や生活費を含めると、公立でも4年間で2,000万円程度の費用がかかります。

ピープル大学はオンラインのため、自宅にいながら授業料無料で授業を受けることが可能です。

無料にできる理由として、オンラインシステムや学生同士がレポートを採点する形式の導入、企業からの支援やボランティア講師の存在などが挙げられます。

ピープル大学では、自学自習が基本となっており、講師は課題の提示や試験の実施は行いますが、学生同士の議論や評価が中心の独自システムです。

ピープル大学で取れる学位は?

ピープル大学では、経営学、コンピューターサイエンス、保健学、教育学の学部があります。

それぞれの学部で目指せる学位は以下のようになっています。

  • 経営学:準学士、学士、修士
  • コンピューターサイエンス:準学士、学士、修士
  • ヘルスサイエンス:準学士、学士
  • 教育学:修士

学士号修得の例

ピープル大学で学位を取得するためには、それぞれの学位取得に必要な要件を満たす必要があります。

例えば学士号を取得するためには、一般教養必須科目を含む卒業要件になっている科目の単位を120以上取得しなければなりません。

Grade Point Average(GPA)という、成績を数値化して平均値を出した値が、全科目、専修科目ともに2.0以上である必要があります。

学士取得要件は50学期以内で完了しなければなりません。

試験は11件の監督付き試験を受験します。

これらの要件を満たしてはじめて学士号の取得が可能です。

学科や修士課程によっては、学位取得の要件が異なるため注意しましょう。

ピープル大学のカリキュラムは?

経営学学士課程

経営におけるリーダーシップや意思決定、問題解決能力などを中心として、ビジネスに欠かせない知識を身につけます。

18の一般教養必須科目に加えて、経営に関する理解を深める専門科目、受講者自らが選ぶ選択科目を提供。

一般教養では、ビジネス英語やグローバル化社会、美術史など幅広いラインナップがあります。

専門科目では、会計学、リーダーシップ、Eコマースなど。

消費者行動や起業などの選択科目と合わせて知識や理解を深めるのが特徴です。

コンピューターサイエンス学学士課程

システムの設計から開発、運用までの幅広い知識を身につけます。

一般教養必修の18科目のほか、学部必修のプログラミング2科目を受講。

専門科目は15科目あり、プログラム言語、セキュリティー、データベースなど幅広い知識を学びます。

7科目の選択科目では、グラフィックやAIなど興味に合わせて受講する科目を選べるのが特徴です。

保健学学士課程

保健学学士課程では、人間が健康な生活をするための理論や具体的な方法を科学的見地に基づいて学びます。

公衆衛生や栄養学、解剖学、生命倫理など様々な医療に関わる内容です。

一般教養必修科目の18科目は他学部と同じですが、健康に関する必修科目3科目、生物学や遺伝などの専門科目を12科目学びます。

選択科目は4科目で、実習科目として6単位のインターンシップが必須です。

ピープル大学の入学資格・試験は?

ピープル大学に入学するには

ピープル大学では入学試験は実施していませんが、学士課程では高校を卒業した18歳以上という要件があります。

出願はオンライン申請書を出して行い、申請料の60ドルが必要です。

提出書類にはSATスコアや推薦状、エッセイなどは不要ですが、高校の卒業証明書と英語能力を証明するテストを受けて証明書を提出しなければなりません。

これは、ピープル大学の授業についていけるかどうかを判断するためのもので、

  • 学士課程ではTOEFL (iBT) 61、IELTS 6.0
  • 修士課程ではTOEFL (iBT) 71、IELTS 6.5

のスコアが求められます。

入学後のステップ

学位プログラムを本格的に始める前に、2科目のファンデーションコース(基礎コース)を履修します。

基礎コースは、専攻する学科の基礎知識を学び、オンラインスタイルに慣れるために設置されており、履修後にさらに3科目を履修することが可能です。

基礎コースで一定の成績を得て初めて、学位取得コースで本格的に学習を開始できます。

基礎コースで学んだ科目は単位に含まれ、継続して学習が可能です。

ピープル大学が提携する大学は?

ピープル大学は多くのパートナー大学、企業を持っており、優秀な成績を修めた学生は経済的支援を受けながら提携大学で学ぶことが可能です。

カリフォルニア大学バークレー校とは、2016年に提携を結びました。

短大学士課程での成績優秀者は、希望するとバークレー校へ移籍して学士課程で学べます。

ニューヨーク大学とは2011年に提携を結び、優秀な生徒の転籍と経済的支援でサポート。

イェール大学法科大学院とは、共同研究を発表しています。

その他にもエディンバラ大学、ハーバードビジネススクールオンライン、ロングアイランド大学、エッファト女子大学など、編入可能なパートナー大学が増えており、編入を希望する場合には、ピープル大学でよい成績を修めることが条件です。

授業料以外に必要な費用は?

ピープル大学では授業料自体は無料ですが、入学時の申請料に60ドル、1単位あたり評価料として120ドルが必要です。

学士を取得するには40単位必要なため、4年間で4,860ドルの費用がかかります。

この費用は一括で支払う必要はなく、試験期間終了までの支払い期限のため、経済的に厳しい学生でも無理なく支払えるようなシステムです。

試験監督が必要な必修科目では、オフラインもしくはオンラインで試験監督を学生本人が選定しなければなりません。

試験監督が見つからない場合には、オンラインサービスで選定する必要があり、1試験14〜17.50ドルの費用がかかります。

ピープル大学では、さまざまな奨学金制度を用意しており、これらの費用が支払えない学生でも安心して学べる環境が用意されているのが特徴です。

ピープル大学のメリット・デメリットは?

ピープル大学のメリット

ピープル大学は完全オンラインで実施される大学のため、経済的、地理的理由から留学できない人でも学べる環境があります。

4年間で学士の場合には4,860ドル程度の費用はかかりますが、授業自体は無料です。

高校を卒業していれば、学生でも社会人でもピープル大学の学生になれます。

授業は生徒同士の掲示板などを使い活発な議論が行われ、学びたい意欲がある人は世界中の生徒と一緒に深い学びができるのがポイントです。

成績が優秀であれば、有名提携大学に編入することも可能。

経済的理由で学ぶことを諦めていた人には、最適なオンライン大学です。

ピープル大学のデメリット

ピープル大学には入学試験などはありませんが、英語試験証明書を提出しなければならず、授業についていけるだけの英語力が問われます。

また、学士号を得るためには、基礎コースを修了しなければならず、オンラインでもしっかりと学習内容などを管理しなければなりません。

課題は与えられますが、自分でスケジュールやリサーチをする必要があり、高いモチベーションと管理能力が求めらるでしょう。

まとめ

ピープル大学は世界で初めて設立されたオンライン大学です。

授業料が無料のため、意欲ある学生が世界中から集まっています。

提携大学や企業も多く、優秀な成績を修めれば有名大学への編入が可能です。

カリキュラムは一般教養から専門科目まで幅広く、高いレベルで知識を増やし、学びを深めることができます。

高校を卒業しており、英語力がある程度あれば誰でも入学のチャンスがある大学です。