介護の資格で本当に役立つ資格はどれ?メリット・取得方法・難易度など紹介

介護に関わる資格は日々増えており、あれもこれも取らなきゃいけないの?、と頭を抱えている人も少なくないでしょう。

特に、介護の仕事を始めたばかりの人やこれから介護の仕事に就職したいと考えている人であれば、どの資格が必要なのか、役に立つのかも分かりにくいと感じている人も多いはずです。

そんな人が無駄に悩む時間を省き、本当に役に立つ資格を取るために時間を使えるように、こちらの記事では本当に役に立つ介護の資格だけをピックアップして詳しく紹介します!

この記事を読み終わった時には、自分の取るべき資格がどの資格なのか?、考えるために必要な知識を身につけることができます。

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1.介護福祉士

介護の現場で最大の戦力であり、現場を動かすためには最も重要な介護職員の中でも、抜きんでた知識とスキルを証明できる国家資格です。

こちらの資格を持っているだけで、採用側へ好印象を与えることができます。

介護の現場では無資格でも仕事ができるため、資格なしで長期間従事している職員もかなりの数存在しています。

実際のところ、認知症を持つ入所者様、体の障害を持つ入所者様など、それぞれの状態に応じた最適な対応を求められるので、介護に対する深い知識は必須と言っても過言ではありません。

そうした対応の難しい状況に向き合う技術とスキルを持っていることが証明できる資格のため、介護職員として求人を探す場合には何よりも強い武器になります。

試験の概要は?

区分 国家資格
受験資格 実務経験3年以上、かつ介護職員実務者研修を修了
試験日程 筆記試験:毎年1月
実技試験:毎年3月
試験会場 筆記試験:各都道府県
実技試験:東京・大阪
受験料 18,380円
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.0

こちらは、実務経験を重ねた上で資格を取得する場合の受検資格となっています。

他にも、指定された学校を卒業することで筆記試験を受けるだけで取得できるケースもありますので、詳しく知りたい人はこちらの記事もあわせて確認しましょう。

試験の難しさは?

受検者の多くが専門学校や福祉系高校で学んで対策してきていることもあり、毎回70%前後と高い合格率を誇っているので簡単に見えますが、実際のところはかなり難易度が高いと言えるでしょう。

合格の基準

・総得点125点のうち、75点以上
・「11科目群」すべてで最低1問は正解すること

以上、2つの基準を満たさねばなりません。

学校で試験に向けた対策を受けた人であればいざ知らず、独学で合格するにはかなりハードルが高い試験。

通信教育と通学を組み合わせた形など、さまざまな専門学校が対策講座を開いているので、そちらを受けてから受検した方が合格しやすくなるはずです。

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2.社会福祉士

介護福祉士と比べると対象となる範囲の広い資格です。

高齢者にかぎらず、身体及び精神に障害のある方、生活困窮者、ひとり親家庭の方など、幅広い日常生活を送ることが困難な方の相談にのり、解決するための方法を考えていくための資格です。

残念ながら介護分野限定の専門資格ではないため、こちらの資格を持っていることで直接的に給料がアップするなど、目に見えたメリットは感じづらい資格ではあります。

しかし、長い目で見て先々のキャリアを考えた時には活かすことのできる場面が広がる資格と言えます。

例えば、働ける場所としては老人ホームに限らず、児童相談所、母子支援施設病院や保健所など、さまざまな職場でこの資格を持っている人材が求められているのが現状。

また、雇われて働く以外にも自分で相談援助の事務所を立ち上げて独立することも可能です。

経験をしっかりと積むことで多彩な働き方を考えられるのは非常に魅力的ではないでしょうか。

介護の現場では働く中で腰を痛めてしまったり、身体的なダメージが原因で離職する人の割合も高い状況です。

そのような事態に陥った時に、別の形で働ける選択肢を増やすためにも、取得しておいて損はない資格と言えるでしょう。

試験の概要は?

区分 国家資格
受験資格 一般の4年生大学を卒業+養成施設で1年以上履修
試験日程 毎年2月
試験方法 筆記試験
試験会場 全国各地
受験料 19,370円
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.5

こちらは一般の4年制大学を卒業した人が資格を取得する場合の受検資格となっています。

他にも福祉系の4年制大学など、指定された学校を卒業することで受験できるケースもあります。

試験の難しさは?

そもそも受検資格が難しいこともあり、受検者は限られているはずなのですが、合格率は平均して27%程度と試験自体がかなり難しいことが見て取れます。

合格の基準

・総得点のうち60%以上
・18科目すべてで1問は正解すること

以上、2つの基準があるのですが、出題される科目は18科目と介護福祉士よりもさらに多くの科目を勉強して学ぶ必要があります。

かなり専門性の高い内容なので、正直、独学では厳しいと言えるでしょう。

受験料も1回2万円近くかかるので、本気で取得したいと考えている人は専門学校の講座を受講することをオススメします。

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3.ケアマネジャー(介護支援専門員)

先ほどご紹介した社会福祉士は、多方面に渡る分野で相談を受けることのできる専門資格でした。

一方でケアマネジャーは、介護保険に関わる相談のプロとして働く際に必要な資格です。

介護福祉士、社会福祉士とは違い、国家資格ではなく各都道府県の管轄で試験が行われています。

ケアマネジャーの資格を取得することで、介護を必要とされている方の相談にのり、ケアプランを作成、サービス事業者との調整といった業務に携わることができるようになります。

職場としては老人ホームなどの介護施設であったり、自宅介護を受ける方に向けたサービスを展開している居宅介護支援事業所、自治体の窓口である地域包括支援センターなどがあります。

介護福祉士の資格紹介の際にも触れましたが、介護の現場では入所者様をベッドから車いすへ移動したり、入浴介助を行ったりと職員に身体的な負荷がかかりやすい状況があります。

そのような環境で長いこと働いていると身体的にダメージを負う可能性も高くなるし、年齢とともに体力も衰えてきます。

万が一、現場で働けなくなった場合を想定しておく必要があると言えます。

先々のキャリアを考えると、取得しておくべき資格ではないでしょうか。

試験の概要は?

区分 公的資格
受験資格 介護施設等で指定された業務に5年以上かつ900日以上従事
試験日程 毎年10月
試験方法 筆記試験
試験会場 全国各地
受験料 10,000円前後
(都道府県により異なる)
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.5

この条件だけ見ると、ここまでにご紹介した資格よりも簡単に受検できそうと思いがちなのですが、注意したいのが「指定された業務」の部分です。

残念ながら受検資格として定められた5種類の業務に携わった経験が指定の期間以上あることが求められるので、簡単には受検資格を達成できません。

指定された5種類の業務とは?

  1. 国家資格等に基づく業務(社会福祉士、介護福祉士など)
  2. 生活相談員
  3. 支援相談員
  4. 相談支援専門員
  5. 主任相談支援員

ひと通り見てもらうと分かるかと思いますが、普通の介護職員として働いているだけでは条件を満たすことができません。

実際のところ、施設の相談員の枠というのはかなり限られたものとなっているので、余程、職員のキャリアを考えてくれている職場でなければ、相談実務を積むことはできないでしょう。

そう考えると介護福祉士の資格を取得して、現場で5年以上かつ900日以上働くというのが1番現実的な受検資格の確保の仕方と言えるかもしれません。

試験の難しさは?

受検資格の確保が難しいこともあり、受検者は限られているはずですが、ケアマネージャーの質を上げるためという方針により、年々、試験は難しくなっています。

2020年の試験の合格率は17.7%とかなり低い状況です。

合格の基準

・介護支援分野で15点前後
・保健医療福祉分野で23点前後

合格基準に関しては毎年の状況により変動します。

この点以上獲得しておけば合格できる、という明確な基準がないので精神的にキツイと感じる部分もあるでしょう。

さまざまな専門学校がケアマネージャー試験の対策講座を行っているので、そちらを受講してから受験すると試験代を無駄にせずにすむはずです。

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4.介護福祉士実務者研修

こちらの記事の冒頭でご紹介した、介護福祉士の資格を取得する際の受験資格としてあげられている資格です。

こちらの資格は試験が必須ではなく、研修を受ける学校によっては試験を実施しているという状況。

そのため、学校によっては試験を受けずとも必要なカリキュラムを学ぶだけで資格を取得できる場合もあります。

介護福祉士実務者研修を持っていることで、サービス提供責任者になることも可能となり、仕事の幅が広がります。

サービス提供責任者は訪問事業所には配置基準が定められていることもあり、介護報酬の確保のためにも必ず配置したい人材とされています。

まだまだ資格保有者が少ないため、介護福祉士実務者研修の資格を持っていることで就職、転職する際に有利になるでしょう。

資格取得のために学ぶ必要のあるカリキュラムは合計で450時間あり、すべて学ばなければなりません。

また、試験を受けて取得するタイプの資格ではないため、講座を開設している学校を利用して、通信+通学か通学のみのどちらかの形式を選ぶ必要があります。

取得するために手間も時間もかかりますが、介護の知識やスキルだけでなく、喀痰吸引、経管栄養など、医療的ケアに関しても学ぶことができるので、長く介護の職場で働くことを考えている人には必須の資格と言えるでしょう。

介護福祉士実務者研修の講座概要は?

区分 民間資格
受験資格 なし
取得に要する期間 6ヶ月程度
(学校により異なる)
受験料 10〜15万円
(学校により異なる)
難易度 2.5

試験を受けて取得するタイプの資格でないこともありますが、特に研修を受講するために必要な条件はありません。

ただし、学ぶ内容が専門的な内容にはなるので、ある程度実務経験を積んだ上で受講した方が理解も早いでしょう。

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将来的にどのような仕事を行いたいかで取得する資格を考えよう

介護に関わる資格で取得して本当に役に立つ資格をピックアップしてご紹介しました。

介護福祉士実務者研修以外はすべて試験の合格が必須で、受験資格を獲得するのも時間がかかるものばかりです。

それでも長い目で見れば、取得しておきたい重要な資格だということはお分かりいただけたのではないでしょうか。

介護の職場で働く上で体力の衰えや身体のダメージは避けて通れない課題の1つです。

万が一、自分の身体を動かして働くことが難しくなった時に、どのような形でキャリアを代えて働くのかを考えておくことは大切なこと。

この課題を放置してやみくもに働き続けていると、いざという時に解決方法のない厳しい状況に追い込まれることになるでしょう。

介護が必要な人を手助けする方法は身体を動かすことだけではありません。

相談にのり、必要なサービス、制度を手配してあげるという形でも役に立つことはできます。

そのような形で仕事を行うためにはどうしても何かしらの資格が必要になってきます。

介護の現場で経験を積んだその先にどのような形でキャリアアップしていきたいのか?、1度立ち止まってよくよく考えておきましょう。

そうすることで日々の業務にもハリが出てくるし、仕事へ取り組む際のモチベーションも上がってくるはずです。

この記事があなたの望むキャリアを見つけるための手助けになれば嬉しいです。

記事の執筆者
マツ

大学卒業後、車の営業として7年勤務。個人、法人、卸売と様々な形の営業を経験。
2017年から始めた自身のブログは1200記事超えるほど、とにかく文章を書くことが好き。転職、IT、教育を得意ジャンルとして活動中。
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