あん摩マッサージ指圧師とは?メリット・取得方法・活かせる業界など紹介

学び

疲れたときにあん摩さんを呼んで体をほぐしてもらうと、リラックスして癒されますよね。

しかしあん摩は、誰でも勝手に行ってよい仕事ではありません。

あん摩として働くためには、あん摩マッサージ指圧師という国家資格が必要です。

この資格を取るメリットや取得方法、どんな業界で求められているのかなどについてご紹介します。

ステマ規制に関する対応

本記事はManapが独自で制作したものですが、当サイトを経由してサービスの利用があった場合、掲載企業から紹介手数料を受け取ることがあります。ただし、紹介手数料の有無が本記事の順位や内容に影響を与えることはありません。また、コンテンツ制作については、コンテンツ編集ポリシーに沿って、読者の皆様に役立つ情報提供を心がけております。

あん摩マッサージ指圧師とは?

あん摩マッサージ指圧師は東洋医学の知識に基づき、あん摩とマッサージ、指圧によって患者の不調を改善する仕事です。

器具は使わず叩いたり、揉んだり、押したり、さすったりするのが基本で、血流の改善によって痛みなどの症状を緩和し、患者の健康管理をしたり疲労を回復させたりします。

あん摩マッサージ指圧師は施術の前に、問診や検査を行って不調の原因を特定します。

脱臼や骨折、発熱がある場合や伝染病などの禁忌症以外は、医師の判断を必要とせず治療することができます。

あん摩マッサージ指圧師は「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」によって規定され、厚生労働省が認定している国家資格です。

あん摩マッサージ指圧師のメリットは?

あん摩マッサージ指圧師の仕事の現場は、近年広がる傾向です。

リラクゼーションとして、エステサロンなど美容業界でも取り入れられています。

あん摩マッサージ指圧師の資格を持つ人の男女比率はほぼ半々で、女性が活躍できるチャンスがあると言えます。

治療院などで経験を積んで技術を磨けば、独立して開業することも可能です。

はり師・きゅう師の資格も取得すると、さらに仕事の幅が広がり開業に役立ちます。

他の国家資格にもつながる

あん摩マッサージ指圧師として通算5年以上なおかつ900日以上の実務経験があれば、ケアマネジャー(介護支援専門員)の受験資格が得られます。

試験に合格して実務研修を終え登録申請すると、ケアマネジャーとして医療と福祉業界で専門職として活躍できます。

あん摩マッサージ指圧師は現場で患者に触れて仕事をするので、自分の仕事の結果をすぐに知ることができます。

施術後に患者が喜ぶ顔を直接見られれば、やりがいを感じられるでしょう。

場所を選ばず全国どこでも働けることや、続けたければ一生働けることもメリットといえます。

あん摩マッサージ指圧師の取得方法は?

あん摩マッサージ指圧師になるには、高校卒業後に厚生労働大臣が認定する学校や養成施設に通い、3年以上あん摩マッサージ指圧師として必要な知識や技術を修得しなければなりません。

認定施設には専門学校、4年制大学の2つのルートがあります。

通学コースのみで、通信制はありません。

専門学校で学ぶ

あん摩マッサージ指圧師の養成コースのある専門学校で、3年以上学びます。

あん摩、マッサージ、指圧について集中的、体系的に学べ、語学などの教養科目がないので知識やスキルを質、量ともに身に付けることが可能です。

はり師・きゅう師の国家資格を同時に目指すことができる専門学校もあります。

働きながらあん摩マッサージ指圧師を目指すなら、夜間部のある専門学校を選ぶとよいでしょう。

4年制大学で学ぶ

あん摩マッサージ指圧師の受験資格を得られる4年制大学は1校のみで、視覚障害者や聴覚障害者のための学校です。

一般の人は通うことができません。

あん摩マッサージ指圧師の難易度は?

あん摩マッサージ指圧師の資格試験の合格率は、ここ10年ほど85%前後で推移しています。

合格率は高めですが試験内容が易しいわけではなく、しっかり勉強することが必要です。

試験は筆記試験のみで、実技試験は行われません。

試験会場は、東京や大阪などの6都市だけとなっています。

視覚障害者は、ほとんどの都道府県で受験が可能です。

日本ではあん摩マッサージ指圧師を、視覚障害者が行っていたという歴史があります。

そのため、健常者のあん摩マッサージ指圧師が増え過ぎないように規制されていました。

現在はその規制も緩和されましたがが、養成校の数は20校ほどといまだに少なく募集人数も少ないことから、資格試験よりも養成学校に入学する方が難しいとも言われています。

あん摩マッサージ指圧師を活かせる業界は?

あん摩マッサージ指圧師のもっとも一般的な働き方は、治療院やマッサージ店への就職です。

ここがポイント!

しかし近年では福祉業界での需要も増加し、介護施設や訪問マッサージサービスでの期待も高まっています。

デイサービスを行っている介護施設では、機能訓練指導員という肩書きで高齢者の身体機能の維持や体調維持などをするケースも増えています。

機能訓練指導員は、通所介護事業所に1人以上設置することが義務づけられています。

ケアマネジャーの資格を取って働くことも可能です。

福祉業界では多くの人材を必要としているため、介護の仕事が未経験でも採用される可能性があります。

病院で働く場合には整形外科や理学療法科などで、理学療法士などの他の専門家と協力して患者のリハビリテーションのサポートを行います。

美容・スポーツ業界も

エステサロンなどの美容業界や温泉施設で、利用者のリラクゼーションを目的としてあん摩マッサージ指圧師を置いているところもあります。

スポーツのトレーナーやチームのスタッフとして仕事をする場合は、マッサージだけでなくコンディションの調整を行うことも仕事のうちです。

視覚障害者の学校などで、あん摩やマッサージなどの技術を教える教師として働くという道もあります。

雇われるのではなく、自分で治療院を開業することもできます。

機材もスタッフも必要ないので、多くの開業資金は必要ありません。

あん摩マッサージ指圧師はこんな人におすすめ!

誰かを癒したい人

あん摩マッサージ指圧師は自分の手を使って、痛みなどで苦しんでいる人や疲れた人を癒したいと思う人に向いています。

施術の前には問診を行って患者から状態を聞き出す必要があるため、コミュニケーション能力も求められます。

普段から人と話すのが好きな人は適材と言えるでしょう。

指や腕を酷使し、立ち仕事で足腰に負担がかかる場合も多いので体力に自信があり、自分自身の健康管理ができることもあん摩マッサージ指圧師としての資質です。

医療や介護に携わりたい人

介護施設で高齢者の健康維持の仕事をしたい場合や、直接患者を癒すだけでなくケアマネジャーとして介護制度についての情報提供をしたい場合にも適切です。

開業するよりも多くの人と関わりながら仕事をしたいなら、病院でのリハビリテーションという選択肢もあります。

接客が得意ならエステサロンや温泉施設などで、利用者と触れ合いながら仕事をすることも可能です。

スポーツが好きなら、選手の体のケアをすることで直接的な応援もできます。

独立開業したい人

独立して自分の腕一本で稼ぎたい場合にも、あん摩マッサージ指圧師にはメリットがあります。

機材やスタッフなしで開業できるので、他の職種に比べて開業資金を抑えることが可能です。

多くの職場で求められるあん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師は自分の手を使って、揉んだり、さすったり、叩いたりして患者を癒す仕事です。

東洋医学の知識に基づき、自分の判断で治療を行うことができます。

介護や医療、美容業界など多くの職場で求められており、特に介護業界では未経験者でも採用されるチャンスがあります。

機材やスタッフが必要ないので、資金が少なくても独立して開業することも可能です。