出生前診断って?非確定的診断・確定的診断の基本情報も解説!

こんにちは。Manapのこまです。

皆さんは、「出生前診断」をご存知でしょうか?

出生前診断は、赤ちゃんが生まれる前に異常がないか確認する検査のことを言います。

出生前診断は、アメリカやヨーロッパなどの海外では一般的になりつつある検査です。

晩婚化が進む現代の日本でも受検者が増加しています。

こま
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今回は、新型出生前診断について、基本的なことにを説明していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

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・NIPTとは、妊娠9~10週頃以降の妊婦から血液を採取して、母体由来のDNA断片とともに胎児由来のDNAを分析することで、各染色体に由来するDNA断片の量の差異を算出し、胎児の染色体数的異常の検出を行う遺伝学的検査です。(参照:厚生労働省)また、NIPTは、胎児のトリソミーとしての染色体数的異常を把握するもので、胎児の形態的異常・合併症の有無や症状の程度、予後や治療方針等の判断を導くものではありません。すなわち、NIPTから得られる情報は、児の発育過程、臨床症状に関しては限定的なものです。(参照:厚生労働省
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・NIPTの医療サービスは公的医療保険が適用されない自由診療です。

出生前診断とは?

こま
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赤ちゃんが生まれる前に異常がないか検査することを出生前診断と言います。

出生前診断には、超音波を使った画像の検査と染色体疾患に対する検査があります。

  1. 超音波検査
  2. 染色体(遺伝子)を調べる検査

妊娠したら妊婦検診で受ける超音波検査も広い意味で言うと出生前診断になります。

これは日本では、妊娠したら多くの人が受けている検査だと思います。

2つ目の染色体疾患に対する検査は大きく2つに分けられます。

こま
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染色体疾患に対する検査は、非確定的検査と確定的検査の2つに大きく分けられます。

非確定的検査

・母体血清マーカー

(クアトロ検査・トリプルマーカー検査)

・コンバインド検査(エコーと採血)

・母体血胎児染色体検査(新型出生前診断(NIPT))

確定的検査

・羊水検査

・絨毛検査

こま
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非確定的検査と確定的検査は、「非侵襲検査」と「侵襲検査」とも呼ばれたりします。

非確定的検査とは?

まず、非確定的検査について説明していきます。

非確定的検査は、超音波(エコー)や採血のみで検査ができるため、流死産のリスクがありません。

こま
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非確定的検査は、例え陽性結果だとしても、それだけでは診断がつかない検査になります。

基本的にはこの3つが非確定検査になります。

  1. 母体血清マーカー(クアトロ検査・トリプルマーカー検査)
  2. コンバインド検査(エコーと採血)
  3. 母体血胎児染色体検査(新型出生前診断(NIPT))

この染色体疾患に対する検査には実施できる週数が決まっており、比較的早い週数でできるものもあります。

非確定的検査 NIPT(新型出生前診断) コンバインド検査 母体血清マーカー検査
週数 9〜10週以降 11〜13週以降 15〜18週以降
検査の対象 ダウン症候群
18トリソミー
13トリソミー
ダウン症候群
18トリソミー
ダウン症候群
18トリソミー
開放性神経菅奇形
ダウン症に
対しての感度
99% 83% 80%
結果報告 1〜2週間 2週間 2週間
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NIPT(新型出生前診断)では、感度96.5%、特異度99.9%を誇る検査精度の高さがあり日本でも近年注目されています。

従来からの非確定的検査である母体血清マーカー検査やコンバインド検査は、検査精度が低いのが問題視されてきました。

しかし、最新の新型出生前診断(NIPT)は、精度が高い上に採血のみでできるため

母体や赤ちゃんに負担をかけることなく検査ができ、近年注目を集めています。

しかし、この非確定検査は最初に話した通り、それだけでは診断が確定でない検査になります。

こま
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この非確定検査で、染色体異常が疑われた場合に、羊水検査や絨毛検査などの確定検査を受ける流れになります。

次に、非確定的検査を1つずつ簡単に説明していきたいと思います。

1.新型出生前診断「NIPT」とは?

こま
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非確定的検査1つ目は、新型出生前診断(NIPT)について簡単に紹介します。

お母さんの血液の中に含まれる赤ちゃんのDNAの断片を調べることによって、赤ちゃんの染色体異常の有無を検査することができる検査です。

これまでの出生前診断との大きな違いは、母体の採血のみという非常に負担の少ない検査で、かつ胎児の染色体異常を感度96.5%、特異度99.9%という高い精度で行うことができることです。

NIPTの特徴

・胎児へのリスクが極めて低い

・採血のみで検査ができる

・感度が極めて高く、検査精度が高い

・年齢制限がなく、妊娠10週以降から検査可能

こま
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近年注目されている検査方法で、日本では2013年から導入されています。

精度が99%と非常に高いのが特徴ですがそれでも非確定検査になるので、陽性の場合は確定的検査(羊水検査・絨毛検査)を受ける必要があります。

費用相場は、約15〜21万円前後になります。

クリニックによって金額は変わりますが、一部のクリニックでは確定的検査代込みの値段設定で、陽性だった場合は羊水検査や絨毛検査は無料でできるところもあるようです。

2.コンバインド検査とは?

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非確定的検査2つ目は、コンバインド検査を簡単に紹介します。

コンバインド検査は、超音波エコー検査と母体血清マーカーを組み合わせた検査で、超音波エコー検査と採血を行います。

コンバインド検査の特徴

・精密超音波検査(エコー)と血清マーカー検査の2つの検査を組み合わせている。

・感度は83%程度

・2つの検査を組み合わせるので精度が上がる。

・妊娠11〜13週以降検査可能

精密超音波検査(エコー)では、NTと言われる赤ちゃんの首の後ろのむくみを測定します。

血清マーカー検査では、赤ちゃんまたは胎盤由来のタンパク質やホルモンに関する2つの血清マーカーの解析を行います。

この2つの組み合わせで、胎児の21トリソミー(ダウン症候群)と18トリソミーの確率を計算する検査になります。

このNTと呼ばれるところが厚くむくみがある場合、一部の病気を持つ可能性が高いと言われています。

費用相場は約3〜5万円と比較的安く検査できまが、検査当日の赤ちゃんの姿勢によっては検査ができないことがあります。

3.母体血清マーカー検査とは?

こま
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非確定検査3つ目は、母体血清マーカー検査について簡単に紹介します。

母体血清マーカー検査は、妊婦さんに採血を行って、お母さんの血液からお腹の中の赤ちゃんの遺伝子異常を検査します。

母体血清マーカー検査の特徴

・3つの血清マーカーで検査するトリプルマーカー検査

・4つの血清でマーカーで検査するクアトロマーカー検査がある。

・妊娠14〜18週で検査可能。

・神経管閉鎖不全症など先天性疾患の可能性を判定

こま
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母体血清マーカー検査というよりは、「クアトロ検査」の方が聴き馴染みが多い方もいらっしゃるのではないでしょうか?

母体の採血のみでおこなうため流産の危険性はありません。

母体血清マーカー検査の診断精度は約83%で、5%程度の偽陽性率があります。

この検査では、妊婦さんの年齢を基本値にした数値に赤ちゃんが対象の疾患であったときの数値を加算して計算します。

年齢だけに頼らず、妊婦さんそれぞれの数値を算出することができると言う点で検査結果を信用することができます。

この数値と目安となる数値を比較して、妊婦さんが目安の数値より低い場合は、陰性、高い場合は陽性となります。

これもあくまで非確定的検査になるので、確定的検査を受ける必要があります。

この検査では、ダウン症だけでなく、神経管閉鎖不全症という先天性疾患の可能性もわかります。

費用相場は約2〜3万円と比較的安いので、検査しやすいと思います。

こま
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この検査では、例えば、1/500という確率結果が出た場合に、ではさらに確定的検査を受けるのかどうかという判断が必要になります。

確定的検査とは?

こま
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確定検査は、それだけで診断が確定する検査になります。

基本的にはこの2つが非確定検査になります。

  1. 羊水検査
  2. 絨毛検査

この検査は、妊婦みんなが受けるわけではなく、染色体異常が疑われた場合に検査する検査になります。

確定的検査 羊水検査 絨毛検査
週数 15〜16週以降 11〜14週
検査の対象 染色体疾患全体 染色体疾患全体
ダウン症に対しての感度 100% 100%
結果報告 2〜3週間 2〜3週間
こま
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この確定的検査は、お腹に針を刺して羊水や絨毛を取るので、流死産のリスク(1/100(絨毛)~1/300(羊水))があります。

非確定的検査で陽性と診断された場合でも、赤ちゃんは陰性であるにも関わらず、

様々な原因から陽性と診断されてしまう「偽陽性」の可能性があります。

その為にこの確定的検査が推奨されているのです。

1.羊水検査とは?

こま
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1つ目の羊水検査は、確定的検査の1つで針でお腹を穿刺して羊水を直接検査する方法です。

羊水検査では、染色体疾患全般を検査することができます。

羊水検査の対象者となる人はこちら

  • 夫婦のどちらかが染色体異常保因者である場合
  • ダウン症などの染色体異常出産児を経験している場合
  • NIPT検査(出生前診断)で「陽性」の場合
  • 高齢出産

また、羊水検査にはリスクもあります。

羊水検査のリスク

流産、破水、出血、腹痛、子宮内感染、胎児の受傷、早産などがあります。(約300人に1人の割合で流産や胎児死亡の可能性あり)

検査には限界があり、一度に採取する羊水に含まれる細胞はごくわずかです。

モザイクや微細な染色体の変化は検出されないこともあります。

検査できる項目が染色体疾患のみと限られているため、検査結果が正常でも他の疾患を持って生まれる可能性もあります。

羊水検査の費用は約10~20万円と言われています。

2.絨毛検査とは?

こま
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絨毛検査は、羊水検査と同様に確定的検査の1つで、お腹に針を穿刺して胎盤の内側にある絨毛細胞を検査する方法です。

経腹法では腹壁を通して絨毛細胞を採取し、経膣法では子宮頸管を通して絨毛細胞を採取します。

経腹法と経膣法のどちらであっても絨毛細胞を採取するかどうかについては、エコーで胎盤の位置を調べてその状況に応じて判断されることになります。

絨毛検査にもリスクがあります。

絨毛検査のリスク

破水・出血・子宮内感染・早産・穿刺による母体障害(100人に1人の割合で流産や胎児死亡の可能性あり)

ただし、検査結果は陽性であっても、生まれてくる赤ちゃんは染色体疾患を持たない場合もあります。

検査できる項目が染色体疾患のみと限られているということを認識しておきましょう。

羊水検査より早く検査して結果を知ることができるというメリットがある反面、流産や死亡の確率が1%と羊水検査より高いというデメリットがあります。

羊水検査の費用は約10~20万円と言われています。

出生前診断を受ける前に

こま
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出生前診断を検討している人は、出生前診断を受ける前にしっかりと夫婦で話し合うことが大切です。

また、これだけは理解して欲しいことがあります。

出生前診断の心構え

・必ずしも検査結果が100%ではないということ

・全ての病気がわかるわけではないこと

出生前診断では全ての病気や疾患がわかるわけではありません。

出生前診断で分かること

・21トリソミー(ダウン症)

・18トリソミー(エドワーズ症候群)
・13トリソミー(パトウ症候群)

・開放性神経菅奇形

・性別

出生前診断で分からないこと

・単一遺伝子疾患
・他因子遺伝疾患
・環境・催奇形因子による障害
・視覚障害や聴覚障害
・発達障害

こういった疾患は、出生前診断ではわからないことがほとんどです。

また、わずかな染色体異常や、正常細胞と異常細胞が混在している場合は、陽性の反応が出ないこともあり、陽性でも何の異常もなかった子もいます。

非確定検査ではあくまでも疑いや可能性であって確定ではありません。

しっかりと理解した上で受けるようにしましょう。

まとめ

出生前診断は、受けるか受けないかはあなたやパートナとで決めることになります。

こま
こま

しっかりと話し合って決めるようにしましょう。

現在の出生前診断は高い精度で行えるようになってきました。

出生前診断には生まれてくる赤ちゃん、お母さんの健康を守るためのものでもあります。

妊娠に不安を抱える全ての女性にとって、少しでも妊娠中の不安や悩みを解消し、現状を早めに把握することで、生まれてくる赤ちゃんへの環境を整える準備にもなります。

しっかりと理解した上で検査することをおすすめします。