海外転職でおすすめの資格12選!ヨーロッパやアメリカで通用するスキルも紹介

  • 海外転職のために資格を取ろうか考えている
  • 海外就職に有利な資格がどれか分からない
  • どの資格を優先して取るべき?

海外就職を有利に進めるうえで、資格取得を考えている方は多いですよね。

すでに手持ちの資格を武器にしたい方もいれば、これから何か取得しようと意気込んでいる人もいるでしょう。

ここでは海外転職に役立つ資格を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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海外転職で役立つ資格の選び方3つ

これから資格を12個紹介しますが、全て取得に向けて勉強するのは非現実的です。

資格取得以外にも面接対策や渡航先の調査など、やらなければいけないことはたくさんあります。

どんな資格を選ぶべきかヒントを3つ紹介します。

  • 希望職種に関連しているか
  • 勉強時間・資金に余裕はあるか
  • 渡航先の需要はあるか

最小限の努力で最大の効果を得るためにも、しっかり把握しておきましょう。

希望職種に関連しているか

取りたい資格がやりたい仕事と結びついているか確認して下さい。

例えば以下のようにです。

希望職種 資格
税理関係 USCPA(米国公認会計士)
営業・マーケティング MBA(経営学修士)
エンジニア オラクルマスター
CITP(認定情報技術者)
日本語学校の先生 日本語教育能力検定

海外で働く際、希望職種の実務経験と資格、学位の有無は厳しく見られます。

まずはどんな仕事に就きたいか精査し、そこから逆算して取るべき資格を絞りこみましょう。

ただし、いくら関連性がある資格でも取得数には限度があるので、多くても4つ程度に留めておきましょう。

入社してから資格取得のノルマも4つ程度の会社が多いようです。

勉強時間・資金に余裕はあるか

海外就職で役立つ資格は、それなりに難易度が高い傾向にあります。

転職活動の時期から逆算して、勉強時間と資金を確保できるか検討しましょう。

下の表は、主な資格の勉強時間と必要な資金の目安です。

資格・学位 勉強時間 資金(受験料・学費など)
USCPA
(米国公認会計士)
1000時間 100万円
MBA
(経営学修士)
大学院に2年在学 60~120万円
TOEFL-iBT 600~800時間 20~60万円
オラクルマスター 40時間
(研修コースの場合)
3~20万円

極端な話、1年後に会計士としてアメリカに就職したい人がUSCPAの勉強を始めても間に合うか不明です。

お目当ての企業でMBAが重宝されているからと大学院に通おうとしても、貯金が無ければ資金繰りから始めなければいけません。

このように、海外に就職したい時期と手持ちの貯金を踏まえて資格を選ぶべきです。

どうしても必要な資格であれば、転職の時期をずらすことも検討してください。

渡航先の需要はあるか

どれだけ難易度が高く権威ある資格でも、渡航先で活用できなければお金と時間を浪費する結果に終わりかねません。

下記のように国によって有利に働く資格は様々です。

  • IELTS→ヨーロッパ・北米で英語力を証明する上で有効
  • 調理師免許→日本食が人気の地域で有効
  • 日本語教師→オーストラリアや台湾など日本語教育が盛んな地域で高需要

もちろんUSCPAやMBAなど、どの国へ行っても活用しやすい資格はありますが「資格がニッチかも」と感じたら、行きたい国の人気職種を調べて需要があるか確認してください。

【参考】必要な英語力は国によって変わる

「海外就職するから英語を極めなければ!」と焦る人もいますが、むやみに英語の勉強だけするのはNGです。

なぜなら渡航する国によって必要な語学力は変わるからです。

下記の表は、主な国で求められる英語力の目安です。

国・地域 TOEFL-iBT TOEIC
アメリカ 100前後 900~
ヨーロッパ諸国 80~100 900~
東南アジア 60~ 600~

アメリカやヨーロッパだとTOEFL-iBTで80前後は欲しいところですが、東南アジアのような非英語圏になるとTOEFL-iBTで60(TOEIC600相当)でも通用するケースは珍しくありません。

もし、東南アジアで就職を希望している人でTOEFL-iBT80前後ある場合、英語の勉強に力を入れるのは効率的ではありません。

企業研究や面接対策に注力すべきでしょう。

このように、渡航先でどのくらい英語力を求められるのかも確認してください。

海外転職で役立つ資格【語学系】

TOEFL-iBT

特徴 世界中の大学・大学院留学の
語学力証明で活用
試験日程 月3~5回(土日)
受験料 245$
スコアの目安 80以上(欧米)

TOEFL-iBTはアメリカの教育団体ETSが開発した大学・大学院留学用の試験。

2005年にインターネットベースのテスト形式が誕生し、世界中の大学・国際機関・入社試験の語学力証明に重宝されています。

合否方式ではなくスコアで本人の実力を示すのが特徴で、0~120で示されます。

海外就職で必要とされるスコアの目安はアメリカ、ヨーロッパ圏で80以上。

日本人の平均スコアを取得している場合、勉強時間は550~600時間ほど必要でしょう。

もし、独学で自信がないならスクールの受講がおすすめ。

語学学校大手の日米英語学院であれば授業料は20~60万円程度です。

IELTS

特徴 北米・ヨーロッパへの移住の
語学力証明として有効
試験会場 全国16都市
試験日程 東京・大阪ではほぼ毎週実施
その他会場は要確認
受験料 25,380円(税込)
スコアの目安 海外移住で6.5~

IELTSはイギリスの国際文化交流機関「ブリティッシュ・カウンシル」が中心となって運営している語学試験。

海外留学や駐在はもちろん、北米・ヨーロッパへの移住の際に語学力を証明する権威としても注目を集めています。

TOEFL-iBTとの大きな違いは以下の2つ。

  • 対面形式の面接試験
  • 紙と鉛筆の筆記テスト

TOEFL-iBTはコンピューターに音声を吹き込んでスピーキング力を図りますが、IELTSは面接官と対話をして会話力を評価します。

筆記試験は昔ながらの紙を使って答案用紙に解答するスタイル。

試験の難易度は高めですが、受験スタイルとしては日本人に馴染みが深いでしょう。

TOEFL-iBTと同じくスコア結果が出され、0~9の間で0.5刻みで算出されます。

海外就職もしくは移住で必要となるスコアの目安は6.5以上でTOEICだと820相当。

日本人の平均スコアから目指すと約600時間勉強する必要があります。

少しでも効率的に学習するならプロに学ぶのがおすすめです。

日米英語学院なら23~67万円でハイレベルなレッスンを受けられます。

HSK

特徴 中国政府公認の中国語資格
試験会場 全国主要4都市
試験日程 ほぼ毎月1回
受験料 筆記:3,740円~9,790円
口頭試験:5,610円~7,810円
スコアの目安 ビジネスレベルで5級

HSKは中国政府公認の中国語検定で、中国国内はもちろん海外の中国法人でも語学力の証明として信頼されています。

検定という名の通り、結果は合否で提示。

レベルは1級~6級に区分されて、6級が最も高いスコアになります。

海外就職で通用するためには5級は欲しいところ。

勉強時間の目安は2000語レベルの中国語語彙力がある人で480時間程度です。

勉強時間を節約するなら、プロの中国語講師に教えてもらいましょう。

中国語スクールの「ハオ中国語アカデミー」では15万円程度で試験対策コースを受講できます。

海外転職で役立つ資格【経営・会計・金融】

USCPA(米国公認会計士)

特徴 会計・監査などの分野で重宝
試験会場 東京・大阪
試験日程 年間を通じて試験を実施
(テストセンターの休業日を除く)
受験料 $609.7(約83,450円)
※2022年12月12日時点のレート換算

USCPAとはアメリカの各州で認定されている会計士の資格。

英語で会計ができる証明書として効力があり、グローバル企業の監査、税務や外資系コンサルティングファームなど国際ビジネスの最前線で働くなら、欠かせない資格です。

主な出題内容は下記の通りで、全て英語で出題されます。

  • 財務会計
  • 企業経営環境・経営概念
  • 諸法規
  • 監査および手続き

勉強時間は会計と英語の知識が乏しいと1300時間ほど必要ですが、現役の会計士であれば共通の知識を応用できるため、800時間程度に収まります。

ただし受験資格として4年制大学の学位が必要。

また、会計や税務などの単位を取得している(もしくはブラッドリー大学単位認定プログラムで単位要件を満たす)必要があります。

ブラッドリー大学単位認定プログラムは大手予備校でもコースを開校しているので、チェックしてみてください。

畑違いからUSCPAを目指す場合は、学費含めて100万円ほどかかるので、十分に検討してからチャレンジすることをおすすめします。

 

MBA(経営学修士)

MBAとは経営学修士(または経営管理修士)と呼ばれる学位。

経営者や経営・ビジネスのプロであることを証明する称号で、有名MBAになると最先端のテクノロジーも学べる大学院もあります。

最大のメリットはビジネスの修士号を得られること。

海外では日本以上に学歴が重視され、欧米諸国では就労ビザの審査に影響することもあります。

また、MBAで得られた人脈が活きる可能性が高いのも魅力。

大きな大学院であれば世界中に卒業生ネットワークがあるため、同級生と切磋琢磨しながらキャリアアップできるでしょう。

デメリットは、時間とお金がかかること。

修士号の取得には2年の在学期間が必要で、学費も日本の国公立で最低年間60万円はかかります。

職歴のブランクを残さずに取得するなら、社会人コースも検討しましょう。

社会人コースであれば夜間や土日の授業も充実しています。

CAP(米国上級秘書資格)

特徴 国際的に認められた秘書資格
試験会場 東京、横浜、など国内主要5都市
試験日程 年2回
受験料 30,000円
受験資格 下記の内、いずれか
4年制大学以上卒業:実務経験2年以上
短期大学差乙業:実務経験3年以上
学位未取得:実務経験4年以上

CAPはIAAP(米国秘書協会)が実施している民間資格。

試験項目はオフィスコミュニケーションやタイムマネジメントなど秘書業務定番の知識だけでなく、ITや会計人間工学などビジネスに関する幅広い素養を求められます。

出題言語は全て英語で試験内容はどれも実践的。

実際に受けた人の声を聞くと、通用度が高いと評価する声もあります。

https://twitter.com/osaneko_san/status/1087762288008818690

実務に則した資格なので、現役秘書が海外でのキャリアアップの足場作りに活用するケースも多いです。

注意点は学位によって求められる実務経験が異なること。

4年制大学卒なら最低2年以上で、学位がない方だと4年の実務経験が求められます。

もし受験資格を満たしていない場合は、秘書業務への転職・異動も検討しましょう。

海外転職で役立つ資格【IT系】

MCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)

特徴 MIcrosoft製品の技能を証明
試験会場 全国の主な資格スクール
試験日程 試験会場により異なる
受験料 社会人:1科目 13,200円
学生:1科目 7,700円

MCP(マイクロソフト認定プロフェッショナル)はその名の通りMicrosoft製品を使う技能を評価する資格。

Microsofts製品は世界中で使われており、多くの国でITスキルの高さを証明できます。

「Fundamentals」「Associate」「Expert」の順番に難易度が上がり、Expertでは監視ソリューションやガバナンス、インフラ設計などハイレベルな知識が求められます。

また、Microsoft製品は急速に増えており、それに合わせて認定資格が設定されているのも特徴。

主な資格を下記に挙げました。

  • Microsoft Certified Azure
  • Microsoft Office 365 Certified
  • Microsoft Certified Power Platform

受験料は科目やレベルによって変わり、約7,000円~21,000円です。

勉強時間の目安は受験科目や難易度にも寄りますが、概ね160時間。

普段から関連製品を使っていれば、勉強時間を短縮できるでしょう。

オラクルマスター

特徴 データベースエンジニアの
スキル証明に使える
試験会場 ピアソンVUE社テストセンター
試験日程 任意の日時で受験可能
受験料 29,000円~198,000円

オラクルマスターは、ビジネス向けソフトウェア開発事業を展開するOracleが運営しているベンダー資格。

データベースの管理スキルを証明する資格として重宝されており、30万人弱の資格保持者を有しています。

資格対策を通じてデータベースを体系的に学べたり、海外転職時に未経験のプロジェクトへ参加しやすかったりといったメリットを得られます。

主な認定資格は以下の通り。

  • ORACLE MASTER Bronze DBA
  • ORACLE MASTER Silver Oracle PL/SQL Developer
  • Oracle Certified Java Programmer

JavaやSaaSなどITエンジニアに必須のスキルもアピールできるため、海外でIT転職を考えている方は、ぜひ取得してください。

勉強時間は初級のブロンズで40時間程度なので、仕事の合間に無理なく取得できます。

CITP(認定情報技術者)

特徴 情報処理国際学会認定の資格
試験 無し
申請受付 年2回
料金 審査料:22,000円
登録料 11,000円

CITP(認定情報技術者)は情報処理学会が認定している資格。

情報処理国際連合のIP3に認定されているなど、IT業界では権威性のある資格です。

特定の試験は課せられませんが、指定の情報処理技術者に合格していることや、下記の表のような書類の提出が求められます。

必要書類 記載項目
主要業務
研修・資格
貢献記録など
主な業務の実績
研修の受講
資格の取得
著作・論文
講演・講師
特許出願
学会・コミュニティ活動
後進の育成
業務経歴書 情報処理技術者試験が求める
スキルを使った業務の記述
推薦書
(推薦理由)
具体的な活動内容
課題への対応
申請者の長所
認定後の期待など

応募条件を満たしていれば特段対策は必要ありませんが、指定の資格を未取得の場合、その分の勉強は必要です。

「エンジニアとしての実務経験が豊富」「アカデミックな分野で実績がある」という方は、ぜひチャレンジしてみてください。

海外転職で役立つ資格【日本人の強みを活かす】

日本語教育能力検定

特徴 日本語を教えるスキルを証明
試験会場 全国7都市
試験日程 年1回
受験料 14,500円

日本語教育能力検定とは、文字通り日本語を教えるスキルを評価する資格で、日本国際教育支援協会が主催しています。

オーストラリアや台湾、韓国など日本語教育が盛んな国で日本語教師としてキャリアを積むなら欠かせません。

試験範囲は世界と日本の関係性から異文化理解、社会言語学、教授法まで様々です。

単に日本語を話せたら合格できるわけではなく、ノンネイティブが理解できるようにどうやって教えたらいいかを知らなければいけません。

そのため合格率は3割前後と難易度は高めで、普段話している言葉のはずなのに難しい文法問題が出ます。

しかし取得すれば、日本語教育をしている国や地域ならどこでも活用できるでしょう。

 

調理師免許

特徴 調理スキルだけでなく栄養の知識も証明
試験会場 各都道府県
試験日程 年1回
受験料 6,000円以上
(都道府県によって異なる)
受験資格 学歴:中卒以上
職歴:下記の業種で調理経験2年以上
・ 飲食店営業
→旅館・簡易宿泊所を含む
→喫茶店営業を除く
・魚介類販売業(販売のみは対象外)
・惣菜製造業
・複合型そうざい製造業
・寄宿舎、学校、病院等の給食施設

調理師免許は調理に関する技術や専門知識を認定する資格です。

試験内容は調理技術だけでなく、公衆衛生や栄養、食文化など幅広いジャンルから出題されるため、合格すれば「食のプロフェッショナル」として認められます。

日本の調理技術は世界中で高い評価を得ており、調理師免許があると海外でも重宝される傾向にあります。

「海外のレストランで働きたい」「現地の料理店で一目置かれたい」という方におすすめの資格です。

ただし、2年以上調理関係の業務経験がないと受験できません。

受験に必要な職歴も細かく分けられているため、条件を満たしているか確認してください。

 

【参考】寿司職人はアツい

資格ではありませんが海外で飲食業のキャリアを積むなら、寿司職人はホットな仕事です。

寿司は世界中で高い評価を得ている日本食ですが、人材の争奪戦が激しくなっており海外では高待遇。

月収が100万円を超える例も少なくありません。

日本と比べても一人前として認められるハードルは低いため、少しでも気になる方は選択肢に入れてもいいでしょう。

サービス接遇検定

特徴 おもてなしのイロハを
体系的に身に付けられる
試験会場 全国28都市
試験日程 年3回
受験料 1級:6,500円
準1級:4,700円
2級:3,900円
3級:2,700円

サービス接遇検定とは、公益財団法人 実務技能検定協会が主催の民間資格。

サービス業に必須の対人理解や接客の心構えなどを認定します。

面接試験も課されるため、内容はかなり実学的。

実際に合格した人も「試験内容がそのままお客様とのコミュニケーションやマナーの実践に役に立った」と評価していました。

おもてなしの精神は海外でも高い評価を得ています。

国外でも日本人として恥ずかしくない振る舞いを覚えるなら、サービス待遇検定は絶好の資格です。

 

海外転職で役立つ資格のまとめ

この記事では、海外転職に役立つ資格と選び方について紹介しました。

繰り返しになりますが、資格や学位は海外就職を有利に進めるうえで役に立ちます。

就労ビザが通りやすくなったり、企業でも一目置かれたりとメリットは様々。

しかし取得にはお金も時間もかかるため、どの資格を優先して取るべきか戦略を立てなければいけません。

この記事を参考に資格を取得して、海外転職への第一歩を踏み出してください。