一般計量士とは?メリット・資格の取得方法・難易度など紹介

工場やスーパーなどでは、ものの長さや重さを正確に軽量する必要が生じるものです。

原材料の重量や大きさを正確に計ったり食品のグラム数を調べたりすることは、事業を営む上では欠かせません。

ここでは、計量に関する国家資格である、一般計量士の魅力と取得方法や資格を取ることで得られるメリットを中心に紹介します。

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一般計量士とは?

区分 国家資格
カテゴリ 測量
受験資格 無し
試験日程 毎年12月
試験方法 筆記試験
試験会場 全国各地
受験料 8,500円
登録・更新 合格後に要登録
難易度 3.5
おすすめな人 社会人
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一般計量士は、ものの大きさや重量を正確に計測できる技能を持つことを示す国家資格です。

資格を取ることにより、工場や食品といった正確な計量を必要とする事業者での活躍が可能となります。

資格取得者が携わる計量機器には、長さや重量を計る機器だけではなく、温度を計測する機器も含まれます。

具体的な働き先には、工場内での計量業務やスーパーなどの食品売場、計量機器メーカーが挙げられます。

工場での需要

工場内には、数多くの計測機器が備わっています。

ガスメーターや温度計など、製造工程を円滑に動作させるための計測機器が多数設置されているのです。

工場に設置されている計測機器が常に正常な動作を続けることは、コスト面を適正化するだけではなく、労働者の安全を守ることにも繫がります。

一般計量士のように、計測機器が正確な数値を示していることを証明する人間が必要となるのです。

お店での需要

スーパーやデパートなどの食品を販売する事業者では、販売量を正確に計る人間が必要となります。

顧客から注文を受けた分量を正確に計ることが出来なくては、利益を上手く出せなくなるからです。

販売の際だけではな調理場においても、食材を正確に計量することは欠かせません。

食品販売業では、食材を正確に計量できる立場の人間が必要なのです。

一般計量士を取得するメリットは?

人材価値が上がる

工場や大型商業施設では、適正計量管理事業所と呼ばれる、正確な計量を行なう業務に携わる部署が存在します。

事業所内には、法令上の規定により1名以上の一般計量士を備えることが義務付けられます。

計量に関するスペシャリストを証明する同資格を取得することは、希少な人材として企業に雇用されることにも繋がるのです。

コスト削減につながる

製造物に用いる素材が複雑になるに連れて、多様な原材料を用いる工場が増えて来ています。

製品に用いる分量を正確に計測していくことは、今後も多くの工場で求められる技能となっていくでしょう。

食品工場やデパート、スーパーなどの食品を扱う分野においても、食材を正確に計れる人材の需要は高まって来ています。

売上向上を実現するためには、余分なコストを投じることなく、食材を活用する必要があるからです。

一般計量士の取得方法は?

一般計量士の資格を取得するためには、国家試験に合格するか所定の教習を修了した後に、一定の実務経験を積む必要があります。

試験or教習

資格試験は経済産業省が管轄しており、受検資格は特に設けられていません。

試験で出題される内容は、計量に関する知識と法規が中心となります。

回答方式にはマークシートが採用されています。

教習を経ての資格取得を目指す際には、国立研究開発法人 産業技術総合研究所計量研修センターでの教習を受ける必要があります。

実務経験

資格取得者として認定されるためには、試験への合格であっても、研修センターでの教習の受講であっても、相応の実務経験を積むことが必要となります。

国家試験に合格した方は、試験合格後に1年の実務経験を積むことで有資格者としての登録が可能となります。

研修センターでの受講を通じての資格取得を目指す方は、教習修了後に5年以上の実務経験を経れば、資格取得者として認定されます。

充てられる時間で選ぼう

どちらの方法を用いて資格を取得するかは、試験勉強に充てる時間を捻出できるかで変わるでしょう。

年に1回行われる試験に向けた勉強が出来るのであれば、国家試験の合格を目指した方が少ない実務経験での資格取得が可能になります。

多くの勉強時間を投じる余裕がない場合には、所定の教習を受けた後に、一定の実務経験を通じての資格取得を目指すのも良いでしょう。

一般計量士の難易度は?

時期 受験者数 合格率
2022年度 802人 22.7%
2021年度 820人 23.4%
2020年度 813人 21.0%
2019年度 939人 22.5%
2018年度 689人 23.4%
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一般計量士の試験に合格するためには、物理や数学の知識が必要となります。

試験で求められるレベルは、高校卒業程度となりますが、理数系が苦手な方にとっては、敷居を高く感じる部分もあるでしょう。

ここがポイント!

他の国家資格とは違い、一般計量士の場合には、試験対策に向けた参考書や問題集などの関連書籍が少ない傾向が見られます。

また、資格試験の合格率も20〜25%と低めです。

大学や専門学校で計量に関する分野を学んでいった方でなくては、一般計量士試験で求められる広範な出題内容に対応することは難しい部分もあります。

教習の場合は入所試験あり

教習を通じての資格取得を目指す際には、入所試験を受ける必要が生じます。

入所試験で求められる知識も、資格試験と同様に物理や数学の知識となりますが、合格率は100%に近いとも言われます。

どちらの方法を使って資格取得を目指すのでも、相応の実務経験は必要になります。

資格試験の合格や研修機関での教習の修了は、あくまでも通過点に過ぎないのです。

両者の方法を見比べながら、自分に相応しい取得方法を選んでいくことが大切です。

一般計量士はこんな人におすすめ!

几帳面な人

一般計量士が向いている人には、几帳面に物事を考えられる人が挙げられるでしょう。

日々の業務の中で、正確に計量業務を続けることは、根気がいる作業ともなります。

様々な原材料や食材を毎日のように計り続けることは、精神面や肉体面での高い負荷を伴うものです。

コツコツと物事に携わることを苦に考えない方に、一般計量士の仕事は向いていると言えるでしょう。

コミュニケーション能力がある人

一般計量士に求められる資質は、几帳面に物事を捉えられる部分だけではありません。

周囲と円滑に連絡を取ることを可能にする、相応のコミュニケーション能力も求められます。

工場で働くのであっても、食品関係の業務に従事する際にも、関連部署とのやり取りは発生していきます。

計量した値を、正確に周囲に伝えることができるコミュニケーション能力が必要となっていくのです。

一般計量士は多様な業界で求められる国家資格

一般計量士は、工場や食品に関わる事業者で求められる国家資格です。

資格取得に際しては、試験への合格を果たすか、所定の研修機関での教習を受けた後に、一定の実務経験を積む必要があります。

試験を受ける場合も、研修機関への入所を考える際にも、高校卒業程度の物理と数学の知識が必要となります。

自分に合った方法で資格取得を目指してみてください。

記事の執筆者
Manap編集部

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