貸金業務取扱主任者とは?資格の取得方法・メリット・難易度など紹介

貸金業界で働くなら、貸金業務取扱主任者の資格を得ておくと就職や出世に有利に働くことが多いです。

資格取得のために学ぶ内容も業務に直結するため、挑戦する価値も十分あると言えるでしょう。

こちらでは、貸金業務取扱主任者とはどのような資格なのか、この資格を得ることのメリットや取得方法、難易度などについて見ていきます。

貸金業務取扱主任者とは?

区分国家資格
カテゴリ金融・会計
受験資格無し
試験日程毎年11月
試験方法筆記試験
試験会場全国各地
受験料8,500円
登録・更新合格後に要登録
3年ごとに更新
難易度3.0
おすすめな人学生 社会人

貸金業務取扱主任者とは、消費者金融や信販系会社など、貸金業界で法令の規定を正しく守って業務を実施するように助言や指導を行う専門家のための国家資格です。

闇金融のような違法業者とは異なり、貸金業者は事業所登録を行い、法令を遵守して業務を行うように貸金業法という法律で定められています。

当然、これを守らなかった場合には罰則が科されるため、関連法を把握している専門家は必要不可欠です。

そのため、平成18年には改正貸金業法が施行され、関連法について熟知している貸金業務取扱主任者を営業所や事業所ごとに置くように義務付けられました。

責任もやりがいもある仕事

貸金業者の多くは顧問弁護士と契約していますが、弁護士は多忙なため必要な時にすぐに相談できるとは限りません。

そのため、在籍している貸金業務取扱主任者は、何らかのトラブルや判断しづらい事案が発生した時には必要とされることが多いです。

責任はありますが、やりがいのある仕事と言えるでしょう。

法律は頻繁に改正や新たな法の施行が行われるため、貸金業務取扱主任者は資格を取得してからも常に新しい知識を吸収する必要があります。

ただ、従業員50人に対し1人以上の配置が義務付けられているため、一人に大きく負担がかかるようなことはありません。

貸金業務取扱主任者のメリットは?

貸金業務取扱主任者は一般の従業員とは異なり、業務に対して助言や指導を行う立場です。

資格取得のための努力は必要ですが、資格を得ずに貸金業界で働くよりも様々なメリットが得られます。

昇進や給与で有利

貸金業務取扱主任者は国家資格であり、全ての貸金業者が一定数の配属を義務付けられている専門家でもあります。

そのため、貸金業界でも需要が高く、社内で指導者として腕を振るうことが多いこともあって昇進に有利です。

もちろん、資格手当がつく可能性も高く、一般従業員として働くよりも収入アップの見込みがあります。

就職や転職で有利

貸金業務取扱主任者の資格は必ず就職や転職ができるというほど重視されてはいませんが、業務に直結する知識を持っていることで採用されやすいです。

資格を有しているだけでなく、実際に業務経験がある場合には即戦力になり得るため、好条件で転職することも可能でしょう。

スキルアップやステップアップに役立つ

貸金業務取扱主任者になるためには、貸金業法だけでなく民事法や消費者保護法などの各種法律、財務・会計に関する知識が必要です。

資格自体は貸金業界で主に必要とされますが、金融関係の知識やスキルとの相性が良いため、将来的に異なる業界や異なる資格を目指すときにも役立つでしょう。

貸金業務取扱主任者の取得方法は?

貸金業務取扱主任者の資格を取得するには、試験の合格と登録手続きの両方が必要です。

試験は毎年11月にマークシート形式で行われ、合格者には通知が届きます。

一度合格すれば登録の有無にかかわらず取り消されることはありませんが、貸金業務取扱主任者として働くためには登録手続きをしなければなりません。

ここがポイント!

なお、資格試験に合格してから10カ月を超えた場合には、登録講習を受けなければならないので注意しましょう。

大体申請から登録が完了するまでは2カ月程度時間がかかりますので、就職先が決まっている場合は早めに準備しましょう。

貸金業務取扱主任者の難易度は?

時期受験者数合格率
2021年度10,491人32.2%
2020年度10,533人33.9%
2019年度10,003人30.0%
2018年度9,958人31.5%
2017年度10,214人32.5%

貸金業務取扱主任者は貸金業には欠かせない資格ですが、難易度自体はそれほど高くはありません。

合格率だけを見ると毎年約1万人が受験しており、30%前後なのでそれほど簡単ではないように思われるかもしれません。

しかし、そもそも受験資格が定められておらず、誰でも受験ができるために国家資格の中では比較的受けやすいと言えます。

とはいえ、法律関係の学習は初心者にとっては理解しづらいところもありますし、試験範囲が非常に広いこともあって、コツコツと学習を積み重ねていくことは必要です。

また、マークシート形式ではありますが、長文の問題が多く、2時間で50問と解答スピードを求められる試験内容となっていますので、過去問などで試験の雰囲気に慣れておくことも大切です。

試験範囲は4分野

試験範囲は大きく4つの分野に分かれます。

  1. 法および関係法令に関すること
  2. 貸付けおよび貸付けに付随する取引に関する法令および実務に関すること
  3. 資金需要者などの保護に関すること
  4. 財務および会計に関すること

このうち3つが法律や法令に関する内容ですので、法学部の出身者や行政書士、宅地建物取引士など、法律になじみのある人ならば比較的合格しやすい内容と言えます。

初心者の場合は1日2時間程度の学習で3カ月以上続ける必要があると言われていますので、早めに準備をして学習をスタートさせましょう。

貸金業務取扱主任者はこんな人におすすめ!

貸金業務取扱主任者は、貸金業界で働いている人、または貸金業界への就職や転職を希望している人におすすめです。

業務を行う上で必要な知識を学びながら資格が取得できるため、努力が無駄にならないという点が魅力ですし、待遇においても有利に働きやすくなります。

また、法律関係の学習経験者や有資格者の人にとっても取得しておいて損はないでしょう。

自分の知識との親和性が高く、貸金業界以外の業界で働く場合でも、その知識や資格が役立つ機会が訪れる可能性が高いです。

自身のステップアップやスキルアップの一環として受けてみるのも良いでしょう。

もちろん誰でも受験自体はできますので、進路が決まっていないものの、法律関係について学びたいという人や国家資格に挑戦したいという人もチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

このように、貸金業務取扱主任者の資格は必要な知識を身につければ取得できる可能性が高いですし、就職してからも必要とされることが多いので、貸金業界で働くときにおすすめです。

ただ、取得までに時間がかかること、年に1回しか試験が行われないため、学習進度や体調管理はきちんと計画を立てて行うことが必要となるでしょう。